SBI証券などで不正アクセス多発、補償はどうなる?

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証券口座乗っ取り被害が急増中

2025年に入り、SBI証券や楽天証券、野村證券などの大手証券会社で、証券口座の乗っ取り被害が急増しています。金融庁の発表によると、2025年2月から4月中旬までの3ヶ月間で、不正取引件数は1454件、被害総額は約950億円に達しました。

手口は巧妙化、フィッシング詐欺が主な原因

被害の多くは、証券会社を装ったフィッシングメールによるものです。これらのメールは、公式サイトと見分けがつかない偽のログインページへ誘導し、IDやパスワードを盗み取ります。犯人は盗んだ情報を使って証券口座に不正ログインし、保有株を勝手に売却、その資金で中国株を大量に購入し、株価を操作して利益を得ているとみられます。

被害者の声:老後の資産が一瞬で消失

ある被害者の69歳の男性は、SBI証券を名乗るメールから偽サイトにアクセスし、IDとパスワードを入力してしまいました。翌日、保有していた15種類の株がすべて売却され、ある会社の株を20万株購入されていたことが判明。被害額は約1200万円に上り、老後の楽しみとしていた資産が一瞬で消えてしまいました。

証券会社の対応と補償方針

被害の拡大を受け、SBI証券は2025年5月6日、取り扱う全ての中国株式(約1300銘柄)について、新規の買い注文の受付を停止しました。また、大手証券10社と日本証券業協会は、被害者への一定の補償を行う方針を示しています。補償の内容や条件は会社ごとに異なり、今後も個別の状況を踏まえて検討される見通しです。

被害を防ぐための対策

証券口座の乗っ取り被害を防ぐためには、以下の対策が有効です:

  • メールのリンクはクリックせず、公式サイトやアプリからアクセスする
  • 二要素認証を設定する
  • パスワードを使い回さず、定期的に変更する
  • OSやソフトウェアを最新の状態に保つ
  • 不審なメールやSMSには注意し、開かない

結びに

証券口座の乗っ取り被害は、誰にでも起こり得る深刻な問題です。被害に遭わないためには、日頃からセキュリティ意識を高め、適切な対策を講じることが重要です。また、被害に気づいた場合は、速やかに証券会社と警察に連絡し、対応を求めましょう。


※情報提供は各証券会社の問い合わせ窓口までお願いいたします。

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